生贄投票
「本当にごめんなさい」


環奈はもう一度涙を拭いながら謝る。


「ヤダなぁ友達じゃん。謝らなくていいよ」


怜が良い子だっていうのは、前から分かっている。

そんな怜だからこそ、みんなに人気のキックンが、好きになったのだ。

それなのに、アタシはレイちゃんに投票した。

もしアタシがレイちゃんじゃなく、エルゴンに投票していたなら、もしかしたら状況は変わったかもしれない。

罰があたったんだ……。環奈は益々激しく泣き出してしまった。
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