生贄投票
「違うよ。そんな意味じゃなくて、学校に出てくる時間もタップしてないと、100万回間に合わないんじゃないのかって思ったから……」


真紀が慌てて取り繕う。


多分昨日までの環奈なら、ここでキレて声を荒げたに違いない。


本当に孝史のお陰である。


「真紀……」


「え、何?」


「お願い。助けて」


「えっ」


突然環奈が頭を下げたから、真紀だけではなく、その場にいた全員が驚いて見つめた。
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