生贄投票
校門を出たところで、環奈は孝史から借りてきているスマートホンを取り出した。
自宅に電話をかけると、孝史が出る。
『もしもし』
「孝史ごめん」
『えっ?』
突然姉に謝られたから、孝史は不安になった。
「ちょっと訳があって、少し遅くなりそうなの」
『わけって?』
さすがに弟にエルゴンに身体を要求されたなんて言えるわけがない。
「うん。エルゴンのスマホを、柴田くんが奪って逃走したの」
『え?』
「エルゴンの代わりにタップしてくれるって言って」
『ちょ、そいつって姉ちゃんの何?』
「何って言われても、ただのクラスメイトだよ」
『本当に?』
「本当だって」
何でそこまでツッコマれるのか分からないけど、嘘はついていない。
『ふ~ん。ならいいけど……』
何がいいのかも分からないけど、今はそんなことをとやかく言っている場合ではないのだ。
自宅に電話をかけると、孝史が出る。
『もしもし』
「孝史ごめん」
『えっ?』
突然姉に謝られたから、孝史は不安になった。
「ちょっと訳があって、少し遅くなりそうなの」
『わけって?』
さすがに弟にエルゴンに身体を要求されたなんて言えるわけがない。
「うん。エルゴンのスマホを、柴田くんが奪って逃走したの」
『え?』
「エルゴンの代わりにタップしてくれるって言って」
『ちょ、そいつって姉ちゃんの何?』
「何って言われても、ただのクラスメイトだよ」
『本当に?』
「本当だって」
何でそこまでツッコマれるのか分からないけど、嘘はついていない。
『ふ~ん。ならいいけど……』
何がいいのかも分からないけど、今はそんなことをとやかく言っている場合ではないのだ。