生贄投票
環奈は自宅に帰るとき、いつも駅まで歩き、そこから電車に乗って二駅。降りてから自転車で10分だから、学校から徒歩で10分もかからないという康介のことが羨ましかった。
いつも自宅に帰るために、駅に向かう道中にある本屋さんは、何度か立ち寄ったことがあるから分かっている。
到着すると、康介が待っていてくれた。
「よぉ、ちゃんとタップは続けてるからな」
康介はそう言って、微笑みながらエルゴンのスマートホンを見せる。
「有り難う」
「俺のは後1000回くらいだから、余裕だからさ」
「うん」
一昨日までは、何とも思っていなかったただのクラスメイトが、今はすごく頼もしくて……
ずっとキックンのことを良いなぁと思っていたけど、今の気持ちはそれとは違う。
アタシ柴田くんのことが好きだ……。環奈はそう思った。
いつも自宅に帰るために、駅に向かう道中にある本屋さんは、何度か立ち寄ったことがあるから分かっている。
到着すると、康介が待っていてくれた。
「よぉ、ちゃんとタップは続けてるからな」
康介はそう言って、微笑みながらエルゴンのスマートホンを見せる。
「有り難う」
「俺のは後1000回くらいだから、余裕だからさ」
「うん」
一昨日までは、何とも思っていなかったただのクラスメイトが、今はすごく頼もしくて……
ずっとキックンのことを良いなぁと思っていたけど、今の気持ちはそれとは違う。
アタシ柴田くんのことが好きだ……。環奈はそう思った。