生贄投票
美奈都はそのまま環奈に電話をかける。


『もしもし』


電話に出たのは男だった。


「えっと……」


『あ、姉なら学校に行ってますけど』


「え?」


『えっと自分は、入山環奈の弟で、ちょっと訳があってこの電話に出ています』


「あっ、そうか。カンナの代わりにタップしてるのね?」


『ええ、そうです。姉に用事ですか?』


「うん。そうなの?」


『さっき電話があって、クラスメイトの柴田康介って人の所に行くって行ってましたけど』


「あっ、そうなんだ。有り難う」


美奈都はお礼を言うと、電話を切った。
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