生贄投票
身体の震えが止まらない。


(どうしよう……どうしたらいいの?)


今更どうしようもないけど、何とか逃れる術を見つけたい。


だけどこんな精神状態では、冷静な判断など出来るはずもなく、何も思いつかないのだ。


しばらく震え続けていた明里は、スマートホンを拾い上げる。


みんなに相談すれば、何か良い案を出してくれるかもと思ったのだ。


クラスのみんなにメールを送っているから、大量の返信メールが溜まっていた。


全部に目を通すと、やはり自薦立候補のことを心配してくれている声が多い。

やっぱり機種変更や、契約変更をしてはいけなかったのだと、今更ながら痛感した。
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