生贄投票
「だってみんな言ってるわよ。電話番号が変わったって……」


涼花は相変わらず、鼻で笑ったような言い方をする。


「したのは契約変更! 機種変じゃあ、り、ま、せ、ん」


明里はわざとイヤミな言い方で返した。


「フッ、どっちでもいいよそんなの。それより何で変更したのよ?」


「別に、アナタには関係ないでしょ」


あの一件以来、涼花のことが大嫌いなのだ。話しすらしたくない。


「ふ~ん。どうせ契約変更すれば、逃げれるとでも思ったんじゃないの。本当浅はかだよね」


「何よ!」

『パシィ!』


バカにされてカチンと来た明里は、次の瞬間涼花の顔を平手で叩いてしまった。
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