生贄投票
「えっ、どういうこと?」


聖佳が眉をよせる。


「昨日からLineもだけど、普通のメールも送れなくて、今朝電話かけたら、現在使われていませんって」


「えっ? マジで?」


「うん。何かあったのかな?」


早苗が心配そうな顔をする。


「それってさぁ、どっかのバカと一緒で、ビビって機種変したんじゃないの?」


突然涼花が大声で入ってきた。


涼花は明里の方を見て、ニヤニヤしている。


もちろん『どっかのバカ』が、明里を指していることは、クラスの全員が気が付いた。
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