生贄投票
「カノンも? 先生カノンもですか?」


「かのんって……?」


「岩田華音です。カノンもアカリと一緒に、今週の生贄に選ばれてたんです」


「分かった。ちょっと電話してみる」


生徒たちの言う生贄投票というものを、藤本は全く信じていなかったけど、とりあえず岩田華音の自宅に電話をかけることにした。


そして、電話に出た岩田華音の母親も、高橋明里の母親とほぼ同じようなことを言ったのである。


二人ともまだ警察には届けていないようだが、こうなってくると、生徒たちの言う生贄投票というものが、何かしら関係しているような気がして、

藤本はこれ以上悪いことが起きないでほしいと願った。
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