生贄投票
「アタシも美奈都に賛成」


親友の大島涼子が大きな声で答える。


それに併せて、全体の空気が賛成の方に流れたのが涼花に分かった。


これで次の生贄を逃れることが出来たようだ。


心の底からホッとした。


と言っても、来週の結果で全員が生贄に選ばれてしまったら、それまでの話しではあるけど、

みんなに嫌われて一人だけで殺されるよりはずっとマシだ。


「私は……イヤだ」


その空気を壊すように、森川彩奈が口を開いた。
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