生贄投票
「マジか? 俺かよ」


あからさまに驚いた顔の将也。


(いきなり何てことを言うのよ!)


彩奈は将也のリアクションを見た後、恥ずかしくてすぐにうつむいてしまった。


「なぁショーヤ。オマエ森川と付き合ってやってくんない」


「えっ、マジかよ。う~ん。まぁ、いいか。どうせもうすぐ死んじゃうかもしれないんだし、いいぜ森川付き合ってやるよ」


(付き合ってやる)


確かにそう聞こえた。


彩奈は驚いて将也のほうを振り向く。


「まぁ、いつまで生きてられるかは分かんねぇけどな」


決してイケメンとはいえない将也が、世界で一番カッコ良く見えた。
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