生贄投票
授業が始まってもみんな上の空で、数学教師の話もまったく頭の中に入らない状態である。

そしてそれは、二時間目も三時間目も同じで、刻一刻と迫り来る時に、段々とみんな口数が少なくなった。


そして運命の四時間目の授業が始まる。


結果発表は正午、つまり四時間目の授業中なのだ。


刻一刻と迫る運命のとき。今までのどんな時よりも緊張する。


当然英語教師の桜井の講義など頭に入るはずもなく、美奈都はずっと時計ばかりを気にしていた。
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