生贄投票
「ところで今からどこに行くつもりだったの」


涼花が聞く。


「タマ子んちだよ」


美奈都が答えた。


「へぇ~やるじゃんタマオ。いきなり自分ちに連れ込むなんて」


涼花がニヤニヤしながら修太を見る。


「ちょ、オマ……そんなんじゃねぇよ」


「そうだよ涼花。タマ子んちで、これからの作戦を考えるだけだよ」


美奈都と修太は焦って答えた。


「ふ~~~~ん。なら良いけど、邪魔なら帰るから言ってよね」


涼花はまたニヤッと笑う。


少なからず下心のあった修太ではあるが、一人でも多くの味方が欲しい今、もちろん断ることはありえない。


「そんなんじゃねぇって言ってんだろ。とりあえずうちで、三人で今後の作戦を立てよう」


修太はもちろん、平静を装って答えた。
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