生贄投票
「タマ子が社長の御曹司だったなんて」


美奈都は正直驚いた。修太にそんなイメージがなかったからだ。


「御曹司って言うか……俺が御曹司になってやったって感じかな」


修太はニヤリと笑う。


「えっ、どういう意味?」


「ようするに、俺がスマホのアプリなんかを開発してさぁ、それで会社を立ち上げて、オヤジに社長になってもらったってこと」


「え?」


「うちのオヤジは、元々大手の家電メーカーに勤めてたんだけど、コンピュータのプログラムなんかは、サッパリな人なんだ」


修太は得意げに言った。
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