生贄投票
「オマ……思い切り金目当てじゃねぇかよ」


「そんなことないよ。ねぇミナト、タマオちょうだい」


「えっ……」


涼花がどこまで本気か分からないけど、美奈都は言葉に詰まった。


「そんなこと言われても、別に私、まだタマ子と付き合ってるわけじゃないし」


「じゃあ決まりね。タマオは今日からアタシのものだから」


涼花が美奈都に向かって言い放つ。


「ちょ、何で俺がオマエのものなんだよ」


「何言ってるのよ。こんな可愛い彼女が出来て嬉しいでしょ!」


「オマエの場合、マジで顔だけじゃねぇか」


「おっ、可愛いっていうのは認めたね」


涼花はニヤッと笑った。
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