生贄投票
「一緒に警察に行きましょう?」


ありさの母が落ち着くのを待って、美奈都が声をかける。


「ええ、そうね行きましょう」


ありさの母が怒りに震える目で美奈都を見た。


「あの……」


すぐに修太が言いづらそうに口を開く。


「何? タマ子」


「いや、あのさぁ……。ちょっと思ったんだけど」


「何を?」


「正直伊藤にこんな能力があるとは思ってなかったんだけど、生贄投票のプログラムが作れるほどの頭脳があるのなら、まずいかもしれない」


「まずいって何がだよ?」


涼花がすかさず口をはさんだ。
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