生贄投票
「でも……」


「お願いします」


「ちょっと待てよタマオ。一日待つって、オマエどうするつもりだ?」


涼花が口をはさむ。


「何とか伊藤の居場所を突き止めて、生贄投票のプログラムを作っている証拠をつかんでくる」


「えっ、そんなの危ないよ!」


美奈都が慌てて叫んだ。


「もし俺が帰ってこなかったら、そのときは間違いなく伊藤が犯人なんだから、警察もすぐに動いてくれるだろうしな」


「そんなのイヤだよ。タマ子が死んじゃったら、私どうすればいいのよ」


「心配しなくても、そんなヘマやらかさねぇよ」


修太はニヤッと笑った。
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