生贄投票
「警察に言っといた方がいいんじゃないの?」
「何て?」
「いや、だから、これから人を殺したかもしれない人のとこに行きますって」
「あのなぁ、そんなこと警察に言いに行っても、まともに取り合ってくれるわけないだろ。逆にとりあってくれたら、色々聞かれてムダに時間を過ごした上に、そんな危険なところに行くなって注意されるだけで、結局二階堂のお母さんに明日まで待ってもらった意味がなくなるじゃん」
「それはそうだけど……」
「とにかく俺が一人で行くから、指定された時間になっても帰ってこなかったら、警察を呼んでくれ」
「イヤだよそんなの。私も一緒に行く」
「今治……」
「タマ子が死んだら、私も死ぬ」
修太は驚いた。いや、驚いたなんてもんじゃない。
ずっと片想いだった美奈都が、唇を重ねてきたのだから……。
「何て?」
「いや、だから、これから人を殺したかもしれない人のとこに行きますって」
「あのなぁ、そんなこと警察に言いに行っても、まともに取り合ってくれるわけないだろ。逆にとりあってくれたら、色々聞かれてムダに時間を過ごした上に、そんな危険なところに行くなって注意されるだけで、結局二階堂のお母さんに明日まで待ってもらった意味がなくなるじゃん」
「それはそうだけど……」
「とにかく俺が一人で行くから、指定された時間になっても帰ってこなかったら、警察を呼んでくれ」
「イヤだよそんなの。私も一緒に行く」
「今治……」
「タマ子が死んだら、私も死ぬ」
修太は驚いた。いや、驚いたなんてもんじゃない。
ずっと片想いだった美奈都が、唇を重ねてきたのだから……。