生贄投票
電気が点いた部屋の中は、整然と片づけられていて、何だか生活感が感じられない。


修太はそのまま部屋の中に上がり込んだ。


「おかしいな」


「そうだね。しばらくここに帰ってないみたいな感じがする」


「つうか、布団がなくねぇ?」


「うん。ベッドもないし」


「結構埃が積もってるな……」


「うん。やっぱりここには住んでないんじゃないかな」


「ああ、俺もそう思う」


「これは何?」


美奈都がテーブルの上の紙を指さした。
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