生贄投票
「そもそも俺が、こんなすごいシステムを作れるとでも思ってるのか?」


伊藤が並んだパソコン群を指さす。


「え?」


「俺は理数系じゃねぇよ。社会科の教師だぞ。エクセルとワードくらいしか使えねぇって」


伊藤がニヤリと笑った。


「じゃあ誰が?」


「さぁ……いつだったか忘れたが、パソコンで色々調べてる時に、突然パソコンの画面から、何か得体のしれないものが出てきやがってな、それが俺の身体に入ってきて、気が付くとこうやってオマエらに復讐を始めてたんだよ」


「得体のしれないもの?」


「そうだ。さぁ、悪いがおしゃべりはここまでにしてもらうぞ」


伊藤はそう言うと、修太と美奈都に順に猿轡をした。
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