生贄投票
「さてと、オマエらにも聞かせてやろう」


伊藤はそう言いながら、パソコンを操作する。


『あそこだな。明かりが点いてる』


パソコンから山岡俊明の声が聞こえてきた。


『ああ、間違いないだろう』


続いて菊川晃司の声。


『タマたち大丈夫かな?』


『さぁ、ヤバいかもな』


『マジで?』


『田野から電話があったのは30分以上前だぞ、おそらく10分前には乗り込んでるはずだから、もう出てきてるなら田野から連絡があってもおかしくない』


『ってことは、もしかしたらもう……』


服部将也の声が震えていた。
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