生贄投票
「何でだ? 何で分かった?」


「おいおい。アタシはオマエの彼女だぞ。彼氏の声ぐらい分かるさ」


「ちょ、こんなときに何の冗談だよ」


「冗談ってなんだよ! 今日の昼間付き合うことになっただろ」


「おい! なってねぇよ! 変なこと言うな」


「何だと! 女心をもて遊びやがって」


涼花がニヤリと笑ったとき、後ろから若い男が入ってきた。


「何だ涼花? オマエこいつにもて遊ばれたのか?」


若い男が修太を睨む。


「ちょ、誰?」


修太は焦って涼花を見た。
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