生贄投票
「タマ子!」


ずっと会いたかった修太の顔を見て、辛かった美奈都の心が一転、パッと明るくなる。


「オマエなぁ、ずっと連絡してんのに、全然繋がらねぇじゃん」


修太が文句を言った。


「えっ、だって投票しないと、使えないから……」


「やっぱりまだ投票してなかったのか」


「当たり前じゃない。みんなに相談するまでは、誰に投票していいか分からないんだもん。ずっとタマ子と連絡取りたかったのに、電話番号分からないし」


「だったら誰かに投票すればよかったのに」


「えっ、タマ子は投票したの?」


美奈都は驚いて聞き返した。
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