生贄投票
そして翌日。今週も生贄投票が行われたから、結果発表の時刻とともに、桜井が気をきかせて授業を終わらせてくれた。


「ねぇ、本当に大丈夫だよね?」


美奈都は修太のことが心配でたまらないのだ。


「ミナト、心配しなくても、私はタマちゃんに入れてないから」


西野美姫がそう言いながら、菊川晃司の方を見る。


「何だよ西野! 俺だってタマには入れてねぇよ」


「おいおい、もう止めろよ。この生贄投票は、どこかのバカの悪戯だって言ってるだろ。選ばれたって心配ねぇよ」


修太は晃司に向かって言った。


「おっ、来たぞ」


ずっとスマートホンの画面を見ていた山岡俊明が、声をあげる。


みんな一斉にスマートホンの画面をスワイプした。
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