生贄投票
「っていうか、何で松井がそんな重要な秘密を簡単に喋ったんだ?」


俊明が眉をよせる。


「簡単じゃないよ。ナイフで背中を刺して聞き出したんだから」


「ナイフ……オマエ……」


「ここに黄色で名前を塗ってる男子五人、もうこの世にはいないから」


「マジかよ……」


「ウソでしょ? 怜ちゃん」


涼花が目を見開く。


「ウソじゃないよ。それとここに来る途中に偶然妃佳里が電車を待ってるとこに出くわしたから、そのままホームに突き落としたの」


「嘘よ!」


美奈都が叫んだ。
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