生贄投票
『ピンポーン』


インターホンが鳴る。


「ママぁお客さんだよー」


栞は母親に声をかけた。


「ちょっと出てくれればいいのに」


「電話中」


「もう、ママ忙しいのに」


文句を言いながら母が玄関に向かう。


「じゃあそういうことだから、月曜日に電話するね」


栞は中村雄次郎を仲間に入れることに成功した。


「ちょっと栞ー。お友達よー」


「はーーい」


誰だろうと思いながら栞は玄関に出た。
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