生贄投票
暗い気持ちのまま大晦日を迎えた。


今年は何て散々な年だったのだろう。来年は生き延びて良い年にしたい。


冬休みのせいで曜日感覚がなくなっているから、西野美姫は今日が火曜日ということを忘れていた。生贄投票が来なかったからである。


そのまま夜を迎え、年越しそばを食べ、家族でカウントダウンをした。


初詣は両親と一緒に朝になってから行くことになっているので、そのまま眠りにつく。


朝になって目を覚まし、朝ご飯はお雑煮。


父親にお年玉をもらい、お礼を言う。


毎年の恒例行事が、来年もまた続けられるのだろうか?


初詣に行ったら、神様にお願いをしよう。美姫はそう思っていた。
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