生贄投票
「そろそろ教室に帰らないと」


時計を見て涼子が言った。


もうすぐ休憩時間終了のチャイムが鳴る。


「でも……」


「どうしたのアム?」


涼子が聞いた。


「授業中は押せないよね」


「うん。それはまぁ……」


「じゃあここにいて、ずっとタップしてないと、10万回なんて無理なんじゃないかな?」


亜夢にそう言われて、美奈都は10万回タップするのに、どれくらいの時間がかかるんだろうと疑問に思った。
< 76 / 827 >

この作品をシェア

pagetop