スクール・キラー お嬢様の秘密
問いかけると、妙子は首を傾げ、里沙は俯いてしまった。
……何だぁ?
「どうしたのかしら?」
「…里沙。
私も聞きたいわ、聞かせて?」
「え?
どういうことなの?」
「…昨日の夜、里沙が突然私の家に来たのよ。
でも特に来た理由も話さなくて…。
何の用だったの?って聞いたら、久我さんの所に行こうって言いだして。
さすがに夜だったから、今日来たのよ」
里沙が?
妙子にも話せない話?
「里沙。
どうしたの?
あたしで良ければ聞くわよ?」
妙子も里沙も、かつてあたしをいじめていた。
だけど、それには絶対何か、理由があるはず。
その理由を聞いて、あたしはどうするか決める。
2人を責めるのか、許すのか…。
今は、2人の話を聞きたい。
「…久我さん…お願いっ……!」
俯いていた里沙が、涙をこぼしながら、絞り出すように言った。
「アイツを…。
“スクール・キラー”を、捕まえてっ……!」