スクール・キラー お嬢様の秘密
☆妙子side☆
私は溜息をついて、缶ジュースを一気に飲んだ。
「どうしたのよぉ妙子ぉ。
何か元気ないじゃなぁい?」
隣で同じ缶ジュースを飲む、里沙が相変わらずの間延び口調で話しかけてくる。
ここ最近、私の機嫌は最悪だ。
まァ…理由はわかっているんだけど、ね。
イライラしていて、どんなことも嫌だと思えてしまう。
「もしかしてぇ、アイツでイライラしてんのぉ?」
「…わかっているくせに、わざとらしいわよ…」
「ウフフ」
首を思い切り曲げて缶ジュースを飲み干し、ごみ箱へ投入した。
追いかけるように、里沙もごみ箱へ投入した。
「どうするぅ?
イライラしていても面白くないだろうからぁ、どこか気分転換にでも行くぅ?」
「…そうね、どこか行きましょうか」
アイツの顔を、脳内から掻き消す。
アイツ―――久我未美子。
私にとって、絶対に許せない敵だ。