スクール・キラー お嬢様の秘密








☆☆☆





「……ンッ」





小さく呻き声をあげて起きると、部屋の中は真っ暗だった。

重たい瞼を開けて、ベッド近くに置いてある目覚まし時計を見る。

時刻は、22時。

…随分寝たな、俺も。




上半身を起こすと、眠気はあったけど空腹感はなかった。

昼飯以来何も食べていない。

…てか、食べる気にもなれなかった。




「……ハァ」




この先俺は、どうやって過ごせば良いのだろうか?

未美子ちゃんと佐山は一緒に居たけど、いじめはどうなったのだろうか?

未美子ちゃんがああして地味な格好をしているのは、“スクール・キラー”を捕まえるため。

……俺は、同じよう学校へ行けるのだろうか?

“アイツら”みたいに、どこか連れてかれるのだろうか?




“スクール・キラー”。

父さんと母さんの秘密・母さんからの壊れたキモチ・周りの奴らからのいじめ。

血塗られた過去と、俺の醜く歪んだ心のせいで生まれた、

いわば俺の“心の中に潜む悪魔”。




俺が、

俺自身が、

“俺”を壊したんだ―――…。









< 168 / 225 >

この作品をシェア

pagetop