スクール・キラー お嬢様の秘密







上体を起こし、ベッドから立とうとすると。

力が抜けて、その場に座りこんだ。




もう、良い。

どうなっても、良い。





俺のこの想いも、

鍵をかけて閉じ込めたままで良い。










「美弦?いるんでしょ?」



ノックもなしに、入ってくる母さん。

俺はゆっくりぎこちなく、首だけ扉へ向けた。




「…何よアンタ。
目が死んだ魚みたいだわ」

「……何の用?」

「あのね、里沙には内緒なんだけど…」




母さんはイタズラっ子みたいな笑顔を向け、俺に傍にしゃがみ込んだ。





ああ……。






この笑顔、知っている。

幼さが残る、イタズラっ子みたいな無邪気な笑顔を。








『わかってるわよね?美弦。
お父さんが家を出て行ったのはアナタのせい。

アナタがいるから、ワタシは別れること出来なかったの。

アナタのせいよ、美弦……』






無邪気な笑顔の裏に隠された、狂気。

この笑顔を、馬鹿にしては、








イ ケ ナ イ








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