スクール・キラー お嬢様の秘密
里沙と一緒に、ウインドウショッピングを楽しむ。
里沙はああいう話し方で、怒っているときは本当にイラッとするけど。
最近の流行とかに凄く詳しいから、ショッピングに行くと楽しい。
里沙と私は、小学生からの腐れ縁だ。
私は元々、この遥華(はるか)市出身じゃない。
県だって違った。
中学生の時、父親の仕事の都合で引っ越してきたのだ。
転入先の中学校にいたのが、里沙。
里沙は当時から今の話し方をしていて、クラスメイトからは嫌われ、肩身の狭い思いをしていた。
先生はそんな里沙を気にして、私を里沙の隣の席にしたのだ。
それ以来私たちは、ずっと一緒に過ごしている。
最初は里沙のこと、私も好きじゃなかった。
クラスメイト同様、話し方が好きじゃなくて。
だけど性格は凄く良くて優しくて、たまにどす黒いこと考えているギャップに惹かれたり。
気が付けば一緒にいる時間は増え、楽しいと思えるようになって来た。
自然と、話し方も気にならなくなっていた。
里沙がいれば、どこへでも行ける。
彼女は私にとって、大事な親友だ。
里沙に面と向かって言えないけど。
私はずっと、そう思っているよ。
「…妙子ぉ?どうしたのよぉ?」
「ううん、何でもない」
里沙がいれば、
何にも怖いことなんて、ないわ。