スクール・キラー お嬢様の秘密







真宮くんはあの日以来、学校に来ていない。

担任に理由を聞いたけど、詳しいことは知らないみたい。

異父妹(いもうと)の里沙曰く、部屋からも出て来ていないとか。





『お父さんやお母さんは何も言わないの!?』

『基本、パパもママも放任だからねぇ。
パパはお兄ちゃんの名前さえ呼んだの見たことないよぉ?
ママはお兄ちゃんと…冷戦って言うのかなぁ?
そんな状態だからねぇ…』

『そ、それで家族なの!?』

『パパとお兄ちゃんは血が繋がっていないからねぇ。
ママはお兄ちゃんのこと嫌っているみたいだしぃ?』

『里沙とお母さんだって血繋がってないでしょ?』


『そうだけどぉ。
リサの場合、ママの方から積極的に話しかけてくれたのぉ。
だからリサもそれに答えているって感じぃ?

リサのパパ、元々どちらかと言えば無口なのぉ。
自分からは絶対に話しかけないって感じぃ?

お兄ちゃん、家ではあんまり話さないんだよ?
だから正直、お兄ちゃんが久我ちゃんに話しかけているの見てぇ、リサ驚いたんだよぉ?』





大丈夫かな?真宮くん。

本当は直接家に行って話したいけど。

…拒否されるのがオチだろうなぁ。




好きだって言っても、信じてくれそうにないし…。

じゃあ、この気持ちは押し殺すしかない?

一生誰にも言わずに閉じ込めておけば良い?




素直に言っちゃ駄目?

好きになるのはいけないこと?






最近、四六時中そのことばかり考えちゃって。

勉強に手がつかなくて、成績は低迷中。





どうしよ…。

久我山財閥令嬢なのに馬鹿って。

許されないよなぁ……。









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