スクール・キラー お嬢様の秘密
「会ったよ。
少しだけ家の力使わせてもらって、この場所聞いた。
美弦、ここで何するつもりだったの?」
美弦を真っ直ぐ見つめる美海は、屋上での泣いていた美海じゃなかった。
美海は決めていたから。
美弦に何を言われても、自分の気持ちを全て言おうと。
こんな所でビビっていちゃ、イケナイと。
「…俺がどこで何をしようが、お前には関係ねぇじゃねぇかよ」
「ある!」
「……は?」
「あたし、美弦に全部言っていなかったから。
お礼も、あたしの気持ちも」
「……お礼?」
俺、何かしたか?
俺が彼女にしたことは、最低なことばっかりだったと思うけど。
お礼を言われるようなことは、何もしてないよな?
「…なぁ。
お前、遂に狂ったか?」
「はい?」
「俺がお前に、何したのか覚えてねぇの?
お礼なんて言う相手、間違ってんだろ。
てか、さっさと失せろ。
俺は用事があるんだよ。
お前がいたら、用事が済ませられねぇから、さっさと失せろ」
未美子ちゃん。
嫌いになって、俺のこと。
俺じゃ未美子ちゃんを幸せになんて出来ないから。
美弦は心の中に芽生え続けている美海への気持ちを、押し殺そうと必死だった。