スクール・キラー お嬢様の秘密
「未美子ちゃん…いや、久我山美海ちゃん。
僕以外にも、美海ちゃんには良い人いると思うよ?」
初めて本名で呼ばれ、美海は一瞬ドキッとした。
だけど、静かに、だけどしっかり首を振った。
「さっきも言ったけど、あたしは美弦が好き。
美弦以外、好きになれないの」
美海の直球すぎる想いに、美弦は苦笑した。
「美海ちゃん…キミは変わり者だね」
「恋すると、変わり者になるのかもね。
だって、美弦しか見えなくなるんだもの。
美弦のこと想えば、何だって出来る気がするわ」
「……美海ちゃん…」
美弦はそこで、初めて笑った。
凄く可愛い、無邪気な笑顔だった。
美海の顔が、真っ赤になる。
「ん?
美海ちゃん、顔真っ赤だよ?」
「美弦…大好き…」
「僕も、美海ちゃんのこと大好きだよ」
美弦が優しく、美海を抱きしめる。
美海も、ゆっくり美弦の背中に自分の両腕を回す。
「大好きだよ、美弦……」
愛、してる。