スクール・キラー お嬢様の秘密
エピローグ
☆美海side☆
今日は学校の日。
あたしは校門前で、鞄の取っ手を握りしめていた。
チラチラと、見知ったクラスメイトや見知らぬ生徒に見られる。
気にしないフリをしているけど、内心では凄く気にしていた。
何で皆、あたしのことガン見しているんだろう…?
「おはよう、美海」
「おはよっ、久我ちゃん!」
「あ、おはよう。妙子、里沙」
茶色い髪を靡かせている妙子と、肩まで届かない茶色い髪をツインテールに結ぶ里沙。
いつも通りの親友同士の光景に、あたしは自然に笑顔になっていた。
「何だか美海、前と違うわね」
「久我ちゃんには、こっちの方が似合うよぉ」
「ありがと!
恥ずかしいけど、そう言われると嬉しいや」
実はあたし、前の地味子じゃないんだ。
長い黒髪も結んでいるし、前髪のウィッグもない。
スカートも、踝まで長くなく、膝上。
ちなみにこの高校は校則が緩くて、膝上は校則違反にならない。
巷にあふれる女子高生のような格好に、あたしはなっていた。