スクール・キラー お嬢様の秘密
正直、『いじめ防止委員会』はなくなることがないと思う。
嫉妬という感情がなくならない限り、きっといじめは続いて行く。
だけど、誰かがきっと傍にいるのなら。
何度でも乗り越えていけると思う。
誰か1人が隣にいるだけで、こんなにも幸せだと思えるのだから。
困っている人が周りにいるのなら。
勇気を出して手を差し伸べてほしい。
きっと周りから何か言われるかもしれないけど。
その人にとっては、大きな希望になるはずだから。
あたしはそれを、
忘れないで生きたい。
「そういえば美海。
今日の数学の宿題、やってきた?」
「……あ」
「あ?
…もしかして、やっていないの?」
「ご名答っ!」
「そんなドヤ顔しないで。
教室行ったらやるんだよ」
「う~。
わ~か~ん~な~い~よ~!」
「僕が教えてあげるから」
「神様仏様美弦様っ!」
「何を勘違いしているの?
僕は教えるだけ。
やるのは美海だからね」
「が、頑張りますっ!」
風が吹いて、あたしは空を見上げた。
青空が、いつものように輝いていた。
【END】