スクール・キラー お嬢様の秘密
「…どうやって切ったの?」
「唇の皮が捲れていて…それで…」
必死に理由を話すあたしって、醜いかも。
しかも天気の良い朝から、こんな変な話しちゃって。
心の中で、土下座する勢いで謝り続けた。
「そうなんだ…。
これからは気を付けてね?
ミミちゃんだって女の子なんだから。
顔は大事でしょ?」
にっこり、全てなくすような笑みを見せられ、あたしは思わずキュンッとした。
…真宮くんの笑顔って、大好きだな。
太陽みたいに眩しくて、癒してくれる、そんな笑顔が。
「……真宮くん」
あたしは、思い切って聞いてみることにした。
「好きな人って…いる?」
あたしの少しだけ斜め前を歩いていた真宮くんが、ピタッと停まった。
そして、少しだけ真っ赤になった顔を、あたしへ向けてきた。
…いるの?好きな人……。