スクール・キラー お嬢様の秘密






クスクス笑う2人を無視し続けていると。

いきなり妙子が、あたしの机を蹴飛ばした。

騒がしかった教室が、一気に静かになる。





「…無視するんじゃねぇよ、久我」




さっきまで穏やかに話していた妙子だけど。

中学時代はヤンキーだったのではないかと言われるほど、今の口調はかなり酷い。

…短気な彼女を怒らせると、こうなる。




「…立てよ、久我」



腕組をして、殺気のする瞳をあたしへ向けてくる。

気が付けば橘里沙があたしの背後へ回り、椅子を引いた。

強制的に、あたしは立たされた。






「…仕置きが必要だなァ、久我」




それでも何も言わないあたしを見て、妙子は舌打ちをし。

あたしの頬を、思い切り叩いた。

パァンッと鋭く、良い音が響き渡る。





かなり痛い。

これは真っ赤になっているな。

他人事のように思ってしまうあたしが、何だか可笑しい。




…思わず、

「クスッ」

と笑ってしまった。








< 7 / 225 >

この作品をシェア

pagetop