スクール・キラー お嬢様の秘密







「…確かに、あたしは今まで妙子たちに何も言わなかった。

だけど、今回は違うわ。

今まで被害に合っていたのはあたしだけ。
仔猫なんて真似、妙子はしなかった。

今回、仔猫が机の中にいれられていた。
それも、死んでいた。

被害に合ったのがあたしだけじゃなくなった。
それが、今回アンタたちを呼び出した理由よ」





あたしだけだったから、まだ耐えられた。

だけど今回は、仔猫が関わってしまった。

それがどうしても、許せないの。

仔猫を殺すことなんてしなければ……ッ!






「仔猫だけで?
それだけで、アンタはアタシたちを呼び出すの?」

「ええ。
…アンタたちにとってはそれだけでも、あたしにとってそれだけじゃないの」




あたしだけを傷つけたのなら、良かったのに。

関係ない、動物や人間まで巻きこまないでよ。





「……で?
オレらがやったとしたら、てめぇはどうするんだ?」

「先生たちに言うわ」

「はあ?
センコーが役に立つのかよ」

「ええ。
言ってみる価値はあると思うわ。
その後、警察にも言うかもしれないわね…」




正直、言っても何もしてくれないと思った。

だけど、知りたかったから。

仔猫を殺した、最悪な犯人を……。









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