スクール・キラー お嬢様の秘密
「あと、もう1つ聞きたいの」
「んだよ…」
「アンタたち、“スクール・キラー”って知っているかしら?」
その名を口にすると、池川や南原さんたちの表情が変わった。
他の取り巻きたちも一緒になって、お互いの顔を見合わせている。
「知っていたら、何でも良い。
情報をあたしに教えてくれないかしら?」
“スクール・キラー”を、この手で捕まえるためにも。
「“スクール・キラー”って、前にどこかの中学で、連続転校事件を引き起こしたリーダーでしょ?」
南原さんが確認するように聞いてくる。
…知っていたんだ…ちょっと意外。
「ええ。
あたし、話せないんだけど、ある事情から“スクール・キラー”を探しているの。
何でも良いから、知っていたら教えてくれないかな?」
さすがにあたしが久我山だと言えないからな…。
不審がられるかなって思ったけど、池川や南原さんたちは、特に気にしている様子がなかった。
「…“スクール・キラー”って、池川がいた中学でいたんだよな…?」
取り巻きの1人が、静かに言った。