スクール・キラー お嬢様の秘密
使用人だけじゃねぇ。
あの女―――母親も、お義父(とう)さんも。
…別に、俺を見ないのは慣れているけどな。
よりによって、何であの女なんだよ。
てかアイツ、どこ行ったんだよ。
「……いるんでしょ?」
ガンガン、と乱暴にノックされ、扉を睨みつける。
だけどすぐに睨むのを止め、笑顔を貼りつけ、扉を開けた。
「今帰ったんだよ、母さん」
「そう。
里沙はどこへ行ったの?」
…うざ。
「友達の所じゃないかな?」
「アンタ、里沙と同じ学校でしょう?
何で一緒に帰ってこないのよ」
「りーちゃんとは兄妹だけど、りーちゃんだって高校生だよ?
友達と一緒に遊びたいに決まっているじゃないか」
……アハハ、マジ、ウケる。
何心配しちゃってんの?
普段放任しているくせによ。
今だけ母親面かよ。