暴走族と少女

「ハハハハ………私が死ねば真珠(ﾏﾐ)さんは楽になる？笑ってくれる？夏刃は幸せになれる？だったら………お望み通り死ぬよ♪」

母さんのことを名前で呼んで………笑顔で自分が死ぬことを宣言した。限界だったんだ………心も体も。

ヒヨは台所から包丁を取り出して自分の腹を刺した。その血を見て俺も母さんも動けなかった。

頭の中では救急車を呼ばなければならないとわかっていた。わかっていたはずなのに動けなかった。その時、丁度いいタイミングで叔母さんがやって来た。

叔母さんはヒヨを見るなり、電話をかけた。数分後、救急車が来て病院に向かった。一命はとりとめたんだ。