いい加減な恋のススメ



「幸澤先生!私の教育担当ならちゃんとしてくださいね!」

「あー、分かった分かった」

「なっ、そんないい加減な返事で私がOK出すなんてっ…」

「あー、安藤"先生"!お静かに!」

「へ?」


ふと周りを見ると私のことを白い目で見つめている教員の皆様。幸澤先生に説教するのに必死すぎて周りが見えなくなっていたらしい。
ていうか、いきなり自分の教育担当を説教するってどんな実習生だよ、ありえない。あぁ、ここで私は第一印象が皆から最悪になってしまったかもしれない。

なんたる失態、と自分がしたことに後悔していると隣にいた幸澤先生はニッコリと笑うとそんな私の頭を他の教員の皆様の方に向けて無理矢理下げさせた。

そして、


「少し口が悪い乱暴な女ですが1ヶ月面倒のほどを宜しくお願いします」


この男のことをここまで許したくない、そう思ったのはきっとこれが始めてだっただろう。



 
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