いい加減な恋のススメ
「はぁ、本当何やってるんだろう」
何回思い出しても昨日の私は不甲斐ない。真面目真面目言いながらもこういうことになると流されて、彼の好きなようにさせて、小田切先生に告白されてる身なのに。
尻軽女。
よれよれのシーツを着て立ち上がる。まだ足が少しガクガクして頼りない。だって昨日痙攣しすぎて壊れるかと思ったんだもん。
ていうから、この前の夜は覚えてないけど記憶の中で覚えている限りでは男の人とシたのって昨日が初めてだったんですけど。
感想はノーコメントだけど。
まだシャワーの音は鳴り響いている。出ていくなら今しかないと本能がそう告げていた。
そろりそろりと忍び足で私は玄関の方へと近付いていく。とにかく今日は学校もあるし、早く帰らなきゃ。
そう思ってドアノブに手を掛けたその時だった。
「どこ行くの?」
後ろからそんな悪魔の声が聞こえてきた。
私は恐る恐る後ろへ振り向く。だが実はその行動が1番駄目だったのだ。
「な、なんて格好してるんですか!」
私は彼の姿を見ると直ぐ様再び視線を玄関扉の方へと向けた。シャワーから出てきた彼はあろうことか、上半身裸だったのだ。