いい加減な恋のススメ











次の日の朝、何故か頭がスッキリしていた。私はいつも通りの時間に家を出て学校へと向かう。
生徒たちはお化け屋敷というテーマが決まったからか俄然やる気になって今日の放課後にもその材料の買い出しに行くみたいだ。幸澤先生に何かあったら大変だからと暇なら付いていってほしいと言われた。

何気に生徒たちと話すのは楽しい。歳も先生たちよりも近いからかもしれない。学校への帰りに皆が幸澤先生の嫌いなところを話していて思わず笑った。

でも知ってるんだ、彼は生徒から好かれている。クラスの雰囲気で分かる。
それが何だか自分が彼の担任のクラスの頃に似ていて少し懐かしくなった。

そんなこんなで皆が集まる土曜日が来るのは忙しかったために早く感じた。


「わー、なんか久しぶりー」


高校の友人たちと再会しテンションが上がる。
自分も入れて4人、歩が気になっていたというブラジル料理の店を訪れた。


「よっし、酒じゃんじゃん飲んじゃおー!」

「あ、私お酒はいいや」

「えー、泉ってばノリ悪いー」

「んー、ごめんね」


お酒では1度痛い目にあってるのでなるべく避けたい。



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