いい加減な恋のススメ



なんだこれなんだこれなんだこれ、頭沸騰しそうだ。


「そ、それで用件とは」

『……明日の夜暇ですか?』

「え、」


ま、まさかこれって……


『この前のリベンジしたいんだけど、ご飯誘っていい?』


頭の中でゴーンゴーンと金が鳴るような音がした。まさか小田切先生から言ってくれるなんて、じゃなくて私が言うの遅すぎたってだけなんだけど。


「ぜ、全然OKです、明日は何もないです」

『あ、本当?良かった。それでさ、学校で待ち合わせるっていうのはちょっとアレだから先にお店伝えておくからそこに行ってくれない?』

「う、うん……大丈夫」


凄い、小田切先生ってこんな気遣いまで出来るんだ。私はそこに感動するスマホから聞こえてくる声に何度も頷いた。


じゃあまた明日、と通話を切ってベッドの上に転がる。
明日、小田切先生とご飯。絶対用事入れないようにして、あの人に何か言われてもちゃんと断らないと。


「(楽しみ……)」


明日も頑張ろう。



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