▼リセット。
*
どうしたらいいのか、
どうすれば涼ちゃんは死ななくて済むのか。
授業のノートもそっちのけで、家にあった白紙のノートに細かく今までの2回の行動を書き綴ってみる。
一度目はバスに乗って、涼ちゃんは生き埋めにされた。
19時まであるはずに部活がなぜか、30分以内に切りあがる。
涼ちゃんと先輩は本屋によって…
「…アレ」
ここでふと、思い当たった「あること」
本屋は私の家から徒歩10分。
行きつけのケーキ屋の隣だからよく覚えている。
つまり、学校からここに来るために、先輩もバスに一緒に乗っていたと考えるのが自然だ。
しかし学校で行われた黙祷では、涼ちゃんの名前しか呼ばれなかった。
―――バスの乗客は全員死亡したはずなのに。