▼リセット。
ーリセット04
何度目か数えきれないほどの19日の朝。
嘲笑うようなのどかな光がいつも通りカーテン越しに差し込んでいた。
じりり、というけたたましい目覚ましが耳を打つけれど、手を伸ばして止める気力さえもわいてこない。
指先を這うようにじわじわと、全身を支配する脱力感。
(……………起き、なきゃ。)
8時まであと一分。
何度自分をせかしてみても、疲弊しきった重い頭が私の体もろとも押しつぶすせいで、
布団の上に身をおこすことすらできなくて。
―――――嗚呼、息をすることも面倒。
無力感が呼吸の感覚さえを失わせたと同時、
鳴り響く目覚ましがガシャンととまって、ふすまがいつものように開いた。